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子供の「好奇心」を伸ばすには?

「好奇心」を伸ばすには?

子どもは好奇心の塊です。

どのくらい「好奇心の塊」かというと、「触っちゃダメ」と親が言おうものなら「触りたくて触りたくて仕方なくなる」くらいです(笑)

(これについて、身に覚えのある親御さんは多いと思います)

 

好奇心は全ての学びの源です。

「何故だろう?」
「どうなっているんだろう?」
「もっと知りたい!」

という感情が、学ぶ意欲を引き出します。

 

だからこそ、多くの親が「子どもに好奇心を持って欲しい」と望むんですね。

では、その「好奇心」はどのようにすれば持つことが出来るのでしょうか?

 

結論から言いますと、好奇心」はもう持ってます!

終了m(_ _)m

 

、、、では話にならないので、順番に見ていきましょう。

 

「好奇心」は最初から持っている?

実は、「好奇心」は元々誰もが持っているのですがそれが表面化していない」だけなんですね。

言い換えると「好奇心はあるものの、それが行動に結びついていない」とも言えます。

好奇心の強い弱いは「行動に結びついているかいないか」の問題と言い換えられます。

 

では、何故「行動に結びつく人」と「行動に結びつかない人」に分かれるのでしょうか?

その差はどこから生まれるのでしょうか?

それについて解説をしていきたいと思います。

 

そもそも「好奇心」とは何か?

「好奇心」とは古くに遡れば人間が生きていくために、生まれながらにして持っている、それこそ「DNAレベルでプリインストールされている生きるための開拓能力」と言えます。

ピンとこない人は逆に考えたら分かりやすいです。

自分が何か新しいことを「強制的にやらされる時」と「自発的にやり出す時」とでは、成果はどちらが出やすいでしょうか?

多くの方は後者ですよね。

つまり「より大きな成果」を出すためには「自発性」が必要なのです。

さらに言えば、人類が生き延びていくというフィールドにおいては、この「好奇心」=「生きるための開拓能力」があるからこそ、「食べられるもの」を見極めてこられたし、「新たな道具」も発明することが出来たわけです。

 

「好奇心」にも種類がある?

さて、そんな「好奇心」ですが、実は大きく分けて3種類あると言われています。

「拡散的好奇心」「知的好奇心」「共感的好奇心」の3種類です。

それぞれを詳しく見ていきましょう。

 

①拡散的好奇心

拡散的好奇心とは、簡単に言うと「触ってはいけないものにに触ってみたくなる」「ドアを開けて外を見てみたくなる」というような目新しいものに惹きつけられる感情を言います。

これは物事を深堀するのではなく、「この先には行くとどうなるのだろう?」「○○するとどうなるだろう」というような「未知なものを知りたい」というシンプルな感情の働きだと言えます。

この拡散的好奇心は探究心への第一歩と言われ、全てはここからスタートすると言われています。

ですが、この拡散的好奇心だけだと、好奇心の対象への洞察や継続的な意思はなく、瞬間的なもので終わってしまい、例えばそれは「次々と興味の対象が変わる」といった行動に代表されます。

 

②知的好奇心

これは拡散的好奇心の延長線上にある、「深く知りたい」という感情が知的好奇心に当たります。

例えば「月の裏側には何があるのだろう?」「どうして恐竜は絶滅したのだろう?」というようなものです。

対比するのであれば、拡散的好奇心が「1つのWHAT」で完結するのに対し、知的好奇心は「複数のWHATあるいは継続的なWHAT」や「WHY」「HOW」を意味します。

 

③共感的好奇心

これは知的好奇心の対象が多くはモノであることに対して、共感的好奇心の対象が人であることがその特徴で、「他人の考えを知りたい」「今、どんな気持ちなのか知りたい」という感情を指します。

この共感的好奇心も、人を対象とした「WHY」「HOW」を知りたい感情なのです。

学問的に言えば、人文学的な分野はこの共感的好奇心のフィールドだと言えます。

 

3つの好奇心の関係性

さて、この3つの好奇心ですが、分かり易く身近な例に置き換えてみましょう。

・拡散的好奇心→彼氏(彼女)の家の中を見てみたい
・知的好奇心→彼氏(彼女)の生活サイクルを知りたい
・共感的好奇心→彼氏(彼女)のスマホのロックを解除してLINEの中身を見てみたい

という感じになり、実はそれぞれが相互に関係しあって、一つの好奇心が構成されています。

また、これらの好奇心は成長段階に応じて育っていくものでもあります。

幼児記までは主に拡散的好奇心が育ち、小学校に入るくらいから知的好奇心が育ち、そして最後に共感的好奇心が育ちます。

幼児期は単純な絵本に始まり、次に図鑑、そして小説といった具合です。

ですから「子供に本を読んでもらいたい」と思っても、最初のうちは図鑑などがメインになり小説に興味を示さない子が多いのは、この好奇心の成長段階がまだ共感的好奇心にまで至っていないということなのです。

では、そんな好奇心を湧かせ、伸ばしていくにはどうすれば良いのでしょうか?

 

「好奇心」を湧かせるには?

好奇心が発生するメカニズムは、「理解」と「理解の欠如」から生まれると言われています。

例えば、
理解「箱がある」「箱を開けると中に何かがある」→理解の欠如「箱の中身は何?」
理解「恐竜が昔いた」「恐竜は絶滅した」→理解の欠如「何故、絶滅したのか?」
理解「彼氏がいる」「彼氏が最近スマホを手放さない」→理解の欠如「スマホの中身が気になる」
のような感じですね(笑)

つまり、知識と知識の「橋渡し」ができていないと本人が気づいた瞬間(何故だろう、何だろう、どうなっているのか?)が、好奇心が生じる瞬間なのです。

またここで注意すべき点は、起点となる知識がない時には好奇心は芽生えないということです。

当たり前ですが、宇宙という存在を知らない幼児は、ブラックホールの想いを馳せることは絶対にないのです。

そして、「自分は全て知っている」という過信も好奇心を失わせますし、逆に「過度の自信不足」も好奇心を失わせます。

身近な例では、塾などで先取り学習をやり過ぎると学校の授業に興味が湧かなくなったり、「自分は勉強は全くできない」と思い込んでしまったら授業を聞かなくなる、というのがこれに当たります。

つまり、過度でも過少でもない、適切な自己肯定感も必要ということなんですね。

では好奇心を沸かせ伸ばしていくには、私たち親は具体的にはどんな行動をすれば良いのでしょうか?

 

親はどういうことをすれば良い?

ここまでの話で、好奇心を沸かせるためには、基礎となる知識自己肯定感が必要だということが分かりました。

これを親の行動という視点で言い換えると、「知識を与えること」「自己肯定感を育むこと」に集約されるわけです。

具体的には、知識を与えるために、家庭内で色んな会話をしたり、一緒に本を読んだり、お出かけをしたり。

自己肯定感を育むために、「自分で出来た」という成功体験を積ませたり、出来たことを承認してあげたり。

そういう日常の積み重ねが実は最も重要で、何か特別な刺激を与える必要はないんですね。

ただ、そういう日常の積み重ねを行っていても、いわゆる「好奇心の強い子」「好奇心の弱い子」に分かれてしまいます。

これは何故なのでしょうか?

 

好奇心の強い・弱いは何故起きる?

すでに述べている通り、好奇心はすでに持っているが、あまり表面化していないケースがあります。

この原因は「人によって『好奇心のアンテナ』が異なること」にあります。

同じものも見ても「興味を示す子」もいれば、「興味を示さない子」もいる。

 

だとすれば、次に親として必要なことは何か?

それは「好奇心の芽」を見逃さないことです。

「好奇心の芽」とは、子どもが親に対して行うアプローチの中に隠されています。

 

例えば
以前教えたことを「ねーねー、あれって◯◯だっけ?」と思い出した瞬間
教えてもいないのに聞いてきた瞬間
すーっと、同じことを繰り返している(続けている)時

これらは全て、「理解の欠如」を埋めるための橋渡しをしようとしている瞬間なのです。

親としては、この瞬間を逃さずに、聞かれたことに対して答えてあげたり、夢中になっているものを止めさせないことが大切になってきます。

そういう「理解の欠如」を埋める作業の繰り返しが好奇心を伸ばす作業になるからです。

そして、それをさらに伸ばしていくために、効果的なことがあります。

 

好奇心をさらに伸ばすには?

好奇心をさらに伸ばしていくために必要なことは「考える時間」「想像する時間」を与えることです。

つまり「理解の欠如」をすぐに埋めるのではなく、子供の頭の中で自由に考えさえて、子供なりの答えを自由に考えさせるということです。

自分で考える時間・想像する時間があることで、「理解の欠如」を埋める事実を知った時に、自分の考えと事実との答え合わせができるからです。

 

合っていれば「やっぱりそうだった!」となり、違っていても「そうだったのか!」となるわけです。

この「やっぱり!」「そうだったのか!」の感情は、脳に対して強くプラスの作用をし、次の好奇心の想起に繋がってきます。

 

そう考えると、日常的に親が使いたい言葉は、子供に考えさせる問いかけです。

例えば、
「これは何だと思う?」
「どうしてだろうね?」
「どうしてそう思ったの?」

こういう考えさせる言葉の繰り返しが非常に大きな効果を発揮します。

子供への問いかけについては、こちらの記事も参照してください。

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本日のまとめ

要約

好奇心には成長に応じた段階がある
拡散的好奇心 → 知的好奇心 →共感的好奇心

好奇心を沸かせるメカニズム
「理解」と「理解の欠如」の橋渡し

注意したい点
基礎知識と自己肯定感がないと好奇心は生まれない

好奇心をさらに伸ばすために
すぐに答えを与えるのではなく考える時間・想像する時間を取らせる

 

好奇心についてより詳しく知りたい方は、こちらの本を合わせてどうぞ。