日々の取り組み/コラム

読解力とは何か?

うちの長男君は算数が得意です。
その一方で、国語はあまり得意ではありません。

 

我が家では国語教育をやっていないのか、と言われればそういうわけではなく、優先順位として苦手を克服するよりも得意を伸ばす、という方針の元、算数重視でやっているまでです。

 

さて、表題の件、「算数を得意にさせたい」というニーズと同様に「子供に読解力を付けさせたい」という相談もよく寄せられます。

特に難関校の中学受験においては、超長文と呼ばれるようなものや、普通の小学生では到底想像の及ばないような題材(シングルマザーの心情とか)が扱われたりします。

 

難関中学では、何故このような難解なものを出題するのでしょうか?

 

難関中学のイメージする『読解力』とはどんなものか、それを紐解くために、今回はその「読解力」についての、考察をしたいと思います。

 

読解力って何だろう?

また例によりまして、皆さんの意識調査から。
Q.「読解力」とはどんな力だと思いますか?

 

 

多くの方の回答は
・文章を読み解く力
・内容を論理的に理解する力
・登場人物の心情を読み取る力 etc…
という感じではないでしょうか。
どれも、確かに正解ですよね。

 

読解力は何故必要?

ここで、少し視点を変えてみたいと思います。
Q.「読解力」は何故、必要なのでしょうか?

 

これは少し難しい問いですね。

私の考えでは「読解力はコミュニケーションに必要だから」だと考えています。
ただし、このコミュニケーションの対象は「人」に限らない、というのがポイントです。

対人的コミュニケーションも勿論そうなのですが、対物的、例えば文献・資料・メールなどを正しく理解するためにも必要と考えています。

言い換えると「相手の伝えようとしていることを間違えず、正しく理解する力」とも言えます。

 

ただし、ここに落とし穴があります。
「相手の伝えたいこと」は「相手の言葉上だけでは分からないかもしれない」ということです。

自分に置き換えてみてください。
誰かと話をしている時に「大前提として共通認識があるもの」を改めて1から10まで説明しなおして、話をするということはしないですよね。

もしくは「言葉通りの意味」ではなく、その逆の意味で言うこともありますよね(人に嫌味を言うときとかね)

それと同じことです。

 

要するに

「読解力」とは、つまりはこういうことです。

 

会話でもメールでも文章でも、相手と自分の中で暗黙の了解になっているものは表示されない。
(もしくは意図的に話の一部を隠しているかもしれない)
でも、それを踏まえて(補って)受け止めないといけない。

そのためには、話(文)の流れの中で「論理的に、知識的に考えて「確かにそうらしい」という最も妥当性の高い答を導く力」が必要であり、これこそが「読解力」と呼ばれるものなのです。

 

そして、話(文)の流れを論理的・知識的に正しく理解するために必要なのは、
①文の繋がりを正しく理解する力(論理的につながっている)
②話(文)の背景・テーマに関する基礎知識
③語彙力(単語、熟語、慣用句、ことわざ、漢字、など)
などと言われています。

 

①②③と並列して書いていますが、全ては①に集約されます。
そしてここでの最大のポイントは「論理的につながっている」という部分です。

 

読解=心情理解?

「読解力」というと「心情理解する力」などと言われることもあります。
これは、間違ってはいないですが、十分ではないです。

なぜならば、心情理解をするということは、即ち、相手の気持ちを感じ取るとも言えますが、感覚だけに頼るには限界があります。

 

勿論、個人の経験に基づき、理解できる幅が広がるという意味においては、それは極めて望ましいことではあります。
ですが、個人の経験だけで全て補うことが出来るでしょうか?
現実的に考えて、無理ですよね。

 

「実体験に基づく理解」は多ければ多い方が良いです。これは間違いないです。絶対です。
ですが、それだけでは全て補えない。

だからこそ、経験のないことでも話(文)の流れの中から「確かにそうらしい」という論理的に導かれる答えをつかみ取る必要があるのです。

 

特に、これからのグローバル化と言われる時代においては、個人の経験だけではうかがい知れない、異文化の背景や言葉のとらえ方など、そういうものを総動員してコミュニケーションを取れる力が求められます。

逆の視点で言えば、「表現力」が求められるのは、こういう上記のような背景もあるからなんですね。。

 

読解力=心情を察する力、ではなく、読解力=論理的に確かなことを導く力、という捉え方が、「読解力」の正体としてはより適切な表現と言えるでしょう。

 

 

さて、次回は「読解力を付ける方法」について考えてみたいと思います。